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   自宅の小さな庭での、植物や小動物、虫たちの営みや、日々の生活のあれこれを、徒然に書いてみたいと思います。

父帰る
 単身赴任していた父が、今月半ばに帰ってきていたのですが、「明日再び行ってくるから」、と電話が来ました。


111025_104056.jpg <ガウラ>



私の父は貨物船の機関士で、年に2回くらいあるお休みのほかは、ずっと船に乗っています。


わたしが小さい頃から船に乗っていたので、子供のころは写真でしか父の顔を覚えていなくて
父が帰ってくるたびに、知らないおじさんが来たと思って泣いていたそうです。


体が動かすのが好きで、また、船があちこちに寄港するので、いろいろな場所に行けることが楽しみでもあるみたいで、もうすぐ70歳になろうかという年なのですが、まだ雇用してくださると言ってくれるうちは、辞める気はないみたいです。


3月の震災で、約40年暮らした石巻の実家が津波で流され、全壊しました。


先日、家を見に行ったら、ガレキを撤去してくれたようで、何もかも、なくなっていました。
さら地になってしまったけれど、心の中には思い出が残っていて、今も、
手に取るように思い出せます。



今回、仮設住宅扱いのアパートに帰ってきた父は、まず自転車を購入して、新しい土地を覚えようと、
毎日自転車で駆け回っていました。約2週間の休暇中にその町の、どこに何があるか一生懸命
覚えたみたいです。

体育館でブラスバンドの催しがあると聞くと、自転車で見に行って、ご機嫌で帰ってきたり。
毎日、面白いことをいっぱい言って、母を笑わせていました。



「ここは、いい土地だな。畑も近いし、川沿いの道を散歩できるし、2階の窓から見える景色も見飽きない。橋の上を通る車や近くを走る電車を見るのも楽しい。
近くに店が集中してあるから買い物もしやすいし、アパートも日当たり良くて暖かい。気に入ったよ。」  
父が、言います。




「慣れないアパート暮らしだけど、こじんまりして暖かいし、お掃除も楽ちん。
生きていることに感謝。みんなに感謝。あるのは感謝だけだよ。」 
母が言います。



約40年間、家族で暮らした思い出のある家が一瞬にしてなくなり、父の兄と母の妹、いとこ、親戚、
大事な人たちが一瞬にして亡くなった。つらいことも、悲しいことも、たくさんたくさん、あったよね。


だけど、冗談を言って、笑って前を向いて、日々楽しんで生きようとしている両親の姿を見て、
何よりの教えだなあと感謝するとともに、私も、この先、どんなことがあっても日々楽しんで、
笑って生きていこう
、と思いました。


111025_104042.jpg 
<またひとつボリジが咲きました>



気を付けて行ってらっしゃい。帰ってきたら、また美味しいご飯食べに行こうね。


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